2008年11月30日

マーケティングの針路:セオドア・レビット、マーケティング・マインドの追究:フィリップ・コトラー




マーケティングの巨匠の二人、セオドア・レビット、フィリップ・コトラーです。
さすがです。彼らが言うから重みがあるのか、彼らの言葉に重みがあるのか、巨匠と呼ばれながらも、高い視点から物事を言うのではなく、平民の視点で物事を語ってくれます。

仕事をしていて思うのですが、マーケティングというツールを履き違えている人が多くいると思います。
誰のためのマーケティングなのか。自分自身の納得のためだったり、上司への説明のためだったり、を薀蓄を交えながら説明をしてくれます。
そもそも、マーケットのニーズを知り、そして量るためのものであるはずなのに、そうではなく、個人の見解を述べてマーケティングと言っている人がいるのは、悲しいことです。彼ら彼女らのプレゼンを見ていて悲しく、そして可愛そうになってしまいます。

この感じは何なのか、レビットがうまく表現しています。

アイデアを考え付く事と革新することは同義語ではない
アイデアが提案されるときの然るべき手順とは、どのような行動が具体的に必要なのか、コストやリスク、必要となる人員や時間、それを統率し、責任を負うべき人物は誰か・・・・少なくともこれらについて提案に盛り込ませることです。過度なデータ主義も奨励されるものではありません。人間から識別力や判断力を奪うには、膨大なデータや情報を注入することです。データは情報ではないし、また情報は意味ではありません。データを情報に、情報を価値に変えるには何らかの加工が必要です。それが思考です。


アイデアだけを膨らませ、そのアイデアを脚色するだけの人はよく見かけます。アイデアだけなら、小学生でも生み出すことができるのです。そのアイデアを思考に落とし込み、自分なりの作業に落とし込めるのが仕事をしていく大人だと思うのですが、イマイチそれを共感できる同僚がいないのですよね〜。。。じゃあ、キミはどうなの?と問われても、大したことはできていないんですよね。これが自分の実力なのかもですね。

フィリップ・コトラーのマーケティング理論、彼が改めて言うマーケティングというのも考えさせられます。日本にいると、マーケティングという言葉自体に胡散臭さを感じてしまいますが、これは列記とした学問なのですよね。
マーケティングとは
マーケティングは、社会のニーズを企業活動に結びつける媒体です。別の言い方をすれば、たえず変化していく市場のニーズとウオンツに、組織を適応させる機能なのです。そして組織が適応するには、常に外部からの刺激を必要とします。これを正しく伝える役割を果たすのが、マーケティングなのです。ですから、賢明なマーケターとは、顕在化したニーズはいうまでもなく、いまだ満たされていない見えざるニーズを発見し、これを具体的に定義できる存在です。


ゼロベースで考えるとは、見えざるニーズを発見するために使える手法なのかもしれません。当然、ワークプランを考えたり、ストラテジーを考えるのにも、使えますがね。

Harvard Business Reviewは奥が深いですね。

All Sharing Marketing Mind
ビジネス・リーダーの近視眼を正す〜マーケティングの針路:ハーバード・ビジネススクール名誉教授 セオドア・レビット

マーケティングとは顧客を獲得し、維持する活動すべてである
ビジネスとは、言うまでもなく、さまざまな活動から成る組織体系です。その存続と成功は、二つの能力、すなわち、何らかの方法によって「経済価値を提供する能力」、そして支払能力を有する顧客を必要数「獲得し維持する能力」に依存しています。だからこそ、マーケティングにはビジネスプロセスに関する包括的な視点が不可欠であり、トップからボトムまで、すべての人々が常に振り返らなければなりません。いつの時代でも、マーケティングが再発見されるのはそれゆえです。

マーケティングは飛躍しない
「変化と適応こそ生存する唯一の方法」なのです。これはインターネットが登場する以前からの真理ですから、「何をすべきか」の答えは、マネジャーの頭のなかや社内に存在するのではなく、外部環境によって決まるのです。

顧客は金で買うことはできない
オンバランスされる資産はたいがい金で購入できますが、顧客はそうはいきません。企業の盛衰があるのはそのためです。いかに顧客を「購入」し、「維持」するか、それを考え、実行することがマーケティングなのです。その際、顧客と企業のリレーションシップを考え直す必要があります。それは、「インターフェース」(接触)から「インターディペンデンス」(相互依存)へと、その関係を再構築することにほかなりません。

知識より思考
マネジャーが組織に持ち込む最大の危険物は、「過去の経験」と「それに基づく知恵」です。これらのおかげで・・・・概して人間の記憶は持続性の乏しいものにもかかわらず・・・・彼ら彼女らは迅速かつ自信満々に行動できる。しかし予期せぬ変化や不意打ちには、まるで役に立ちません。マネジメントは明日のためのものであって、昨日のものではないのです。「うまくいっているかい」と声をかけるよりも、「何か新しいことはあるかね」と尋ねるほうが重要です。前者は過去に関する質問ですが、後者は将来に関する質問だからです。思考は明日のため、イノベーションのために必要な行為です。

新しい血、若い力が必要となる
どんな仕事でも、初めから名人という人はいないでしょう。外科医は手術という高度なサービスを提供しますが、名医と呼ばれている人でも、患者の生命を危機に陥れるような失敗もあったはずです。失敗をやむをえないことと開き直るつもりはありません。ただ、専門能力の習得には「然るべき時間」が必要なのです。個人であろうと、組織であろうと、それは変わりません。



Reinventing Marketing
顧客を忘れたマーケターへの警鐘〜マーケティング・マインドの追究:ノースウェスタン大学 ケロッグ・スクール・オブ・マネジメント教授 フィリップ・コトラー


優れたマーケティングとは市場や顧客をセグメントし、ポジショニングを定め、商品やサービスを創造していくことである
ポジショニングとは、自社が関心を示す市場において、自社をどのように位置づけるか、どうすれば競争優位な存在たりえるかという問題を自問自答することです。マーケティング・マインドに乏しい組織は、このような基本的なアプローチの重要性が理解できていないのでしょう。ところが、これがなされていないとすると、自社の弱みどころか、強みすらわかっていないことになります。これは、マーケティングの基本がおろそかにされている証左といえます。

サービス・マーケティング
サービス・マーケティングには、従来の4Pのほかに、「パーソナル」「プロセス」「フィジカル・エビデンス」(具体的な証拠)という3Pが必要となります。
サービス・マーケティングでは、社員がその中心に位置づけられます。なぜなら、彼ら彼女らがサービスの質を決定し、顧客のサービスの消費を左右するからです。これらサービスを提供する社員には、高度な知識や技能に加えて、態度や規律の質が問われます。・・・(中略)・・・次いで、サービスを提供する最善のプロセスを発見しなければなりません。ここでは、顧客とサービスの提供者である社員が対話することが重要となります。このような対話を通じて、顧客は「サービスの生産」に、提供者は「サービスの消費」に参加することになり、こうして最善のプロセスが見いだされていくのです。サービスとは手にとって触ったり目で見たりできないものです。ですから、具体的に「なにを提供した」というエビデンスが必要です。つまり具体的な証拠が必要なわけです。

マーケティングの根底にあるもの
ビジネスであろうと、社会貢献であろうと、いずれの場合でも、我々は常に考えなければなりません。対象はだれなのか、提供するものは本当に価値があるのか等々・・・・。マーケティングの根底には「互助」と「交換」という原則があります。この原則を外れるような活動はマーケティングではないのです。

マーケターは顧客の変化に適応しなければならない
マーケティングは依然として、分析や意思決定の難しい分野の一つです。それは顧客が人間だからです。動的で、非線形で、遅延作用があり、しかも相互作用も起こる。とにかく難物です。だからといって、直感に任せてはなりません。むしろ、そのためにもフレームワークを進化させていくことが求められているのです。そして、いまがまたその時なのです。

タグ:ビジネス書
posted by Bear at 23:34| 静岡 晴れ| Comment(0) | TrackBack(0) | Impressed Books | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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